バス釣りで人気の高いワッキーリグとネコリグ。一見似ているように見えるこれらのリグですが、それぞれの基本や使い方には大きな違いがあり、適切に使い分けることで釣果に大きな差が出ます。本記事では、ワッキーリグとネコリグの違いを詳しく解説し、それぞれの特徴やアクションの違い、さらにはカバー攻略に強いスナッグレスネコリグや、重さを活かしたヘビーネコリグについても触れます。
また、フックやネイルシンカーの選び方、リグに最適なワームの種類、ワッキーリグやネコリグのメリットを理解し、フィールドでの効果的な活用方法を学びましょう。この記事を読むことで、釣果を伸ばすための知識が手に入り、隣の釣り人に差をつけることができるはずです。
ワッキーリグネコリグ違い|基本と特徴を解説
- ワッキーリグ・ネコリグとは?名前の由来
- ワッキーリグとネコリグのアクションの違い
- カバー攻略に強いスナッグレスネコリグ
- ネコリグのヘビーネコリグとは?
- バス釣りで使うフックの選び方
- ネイルシンカーの役割と使い方
ワッキーリグ・ネコリグとは?名前の由来
ワッキーリグとネコリグは、バス釣りにおいて非常に人気の高いリグ(仕掛け)です。それぞれ独自の名前を持ち、その名前には特徴的な由来があります。
ワッキーリグは、ワームの中央付近にフックを横刺し(いわゆる「ワッキー掛け」)するセッティングが特徴です。「ワッキー」という言葉は、英語の「Wacky(風変わりな)」が語源だと言われています。ストレートワームが水中でブルブルと不自然に震えたり、クネクネとフォールする様子が、どこか風変わりな動きに見えることから、この名前がついたと考えられています。
一方、ネコリグの名前は”根こそぎ釣るリグ”という意味からつけられており、有名アングラーの村上晴彦氏が考案、命名したリグです。ネコリグは、ワームの先端にネイルシンカーを挿し込むことで、頭を下に向けて素早くボトムに到達し、着底時の倒れ込みアクションがバスを強く引きつけます。そこにいるバスを根こそぎ釣ってしまうほどの釣果性能を誇るリグという意味があります。
このように、ワッキーリグとネコリグの名前には、それぞれの動きや釣果性能が反映されていることがわかります。ワッキーリグはユニークな動き、ネコリグは根こそぎバスを釣る能力が強調されたリグです。名前の由来を知ることで、釣り方や特徴がよりイメージしやすくなるでしょう。
ワッキーリグとネコリグのアクションの違い
ワッキーリグとネコリグは、見た目は似ているものの、水中でのアクションには大きな違いがあります。それぞれの特徴を理解し、使い分けることで釣果に差が出るでしょう。
ワッキーリグのアクションは、ワームの中央にフックを刺すことで、水平フォールしながら両端がブルブルと震える動きが特徴です。フォール中のゆっくりとした動きは、弱った小魚や水中に漂う生物を演出し、バスに自然な誘いをかけます。特に、シェイク時にはフックを支点にしてワーム全体が柔らかく動き、強い水押しが発生します。
一方、ネコリグはワームの先端にネイルシンカーを挿し込むことで、頭側が重くなり、フォール時にはスーッと垂直に落ちるアクションを生み出します。着底後にはワームがブルッと震えながら倒れ込み、バスに食わせの間を作る点が特徴です。また、ロッドアクションを加えると、ワームがボトムでヘコヘコと起き上がるように動きます。
これらの違いを活かすには、フィールドやバスの状況に合わせることが重要です。例えば、浅場や中層でバスが浮いている場合は、自然な水平フォールを演出するワッキーリグが効果的です。一方で、ディープエリアやボトムでのアプローチには、ネコリグの素早いフォールと倒れ込みアクションが有効になります。
ワッキーリグとネコリグはアクションの質が異なるため、状況に応じて使い分けることで、効率よくバスを誘い出すことが可能です。
カバー攻略に強いスナッグレスネコリグ
スナッグレスネコリグは、カバー攻略に優れた特性を持つリグの一つです。カバーとは、木の枝や岩、ウィード(藻)など、バスが隠れている障害物のことを指します。このような場所ではリグが引っかかる「根掛かり」が起こりやすいため、スナッグレス仕様が重要になります。
スナッグレスネコリグでは、フックをワームに縦方向に刺すことが一般的です。この刺し方により、フックポイントがワームの中に隠れる形になるため、障害物を回避しやすくなります。また、ブラシガード付きのフックを使用すれば、さらに根掛かりしにくくなるため、カバーの奥まで積極的に攻めることが可能です。
例えば、ウィードエリアや倒木周りにネコリグを投入すると、バスの目の前に自然な動きでフォールさせられます。そして、着底後の「倒れ込みアクション」がバスに強くアピールします。カバー内にいるバスはプレッシャーを受けにくいため、このアクションで口を使わせやすいのです。
ただし、スナッグレスネコリグを使用する際には、フックの刺し方に注意が必要です。フックポイントがワームから露出していると、カバーを回避できずに根掛かりのリスクが高まります。事前にしっかりとセッティングを確認し、スナッグレス効果を最大限に発揮させることが大切です。
ネコリグのヘビーネコリグとは?
ヘビーネコリグは、ネコリグの一種であり、重めのネイルシンカーを使用して深場やカバーの奥を狙うために特化したリグです。標準的なネコリグに比べてフォールスピードが速く、ディープエリアや濃いカバーでも効率的にアプローチできます。
このリグは、主に5g以上のネイルシンカーをワームの先端に挿し込んで使用します。これにより、素早くボトムに到達させ、効率よくバスのいるレンジ(層)にリグを送り込むことが可能です。さらに、重みがあることで、カバーの奥や流れのあるエリアでもリグが流されにくいというメリットがあります。
例えば、水深5m以上のディープエリアや強い流れのある河川では、軽量なネコリグではフォールスピードが遅く、狙ったポイントに届けにくいことがあります。そのような状況では、ヘビーネコリグが非常に有効です。また、カバーに対しても、重さを活かして奥深くまでリグを送り込むことができるため、プレッシャーの少ないバスを狙えます。
ただし、ヘビーネコリグはフォールが速い分、自然な動きが抑えられる可能性もあります。そのため、バスの反応が鈍いと感じた場合は、軽めのネイルシンカーに切り替えるなどの工夫が必要です。また、ヘビータックル(強めのロッドとライン)を使用し、バスがかかった際にカバーから引き出す力を確保することも大切です。
ヘビーネコリグは、重いシンカーによる操作性と、深場や障害物に対する強さを活かした戦略的なリグです。シチュエーションに合わせて使い分ければ、より確実に釣果を伸ばせるでしょう。
バス釣りで使うフックの選び方
バス釣りにおいてフックの選び方は、釣果を左右する重要な要素です。リグやワームの種類、釣るシチュエーションに合わせたフックを選ぶことで、バスのバイト(アタリ)を確実に掛けることができます。
まず、ネコリグに適したフックは、ワームの先端にシンカーを挿す関係上、細軸で刺さりやすく、根掛かりを回避しやすい「マス針タイプ」が選ばれます。特に、カバーの多いエリアでは「ガード付きフック」を選ぶことで、障害物に引っかかりにくくなります。例えば、FINAやハヤブサなどの「フィネスワッキーガード」シリーズは、ネコリグに適した仕様で、多くのアングラーに使用されています。
一方、ワッキーリグでは、ワームの中央付近にフックを横刺しするため、フックがズレにくく、バスの口にしっかり掛かる設計が求められます。ワームの動きを邪魔しない「ショートシャンクタイプ」のフックや、強度がある「太軸フック」がおすすめです。また、ジグヘッドワッキーの場合は、ジグヘッドの重みでアクションをサポートする「ワッキーヘッドフック」が適しています。
選び方のポイントとしては、使用するリグとワーム、さらにはフィールド環境(カバーの有無や水深)を意識することです。例えば、カバーが濃い場所ではガード付きフック、オープンエリアではシンプルなマス針を選ぶなど、状況に合わせて適切なフックを選びましょう。
フックは小さいながらもバス釣りにおいて非常に重要なパーツです。専用フックを使うことで、ワームの動きが最大限に活かされ、フッキング率も向上します。
ネイルシンカーの役割と使い方
ネイルシンカーは、ネコリグで欠かせない重要なパーツです。細長い形状をしており、ワームの先端やボディ部分に挿し込むことで、ワームに重みを加えてアクションを生み出します。
ネイルシンカーの役割は主に2つあります。1つ目は「フォールスピードの調整」です。ネイルシンカーを挿すことで、ワームの先端が重くなり、垂直にスーッと素早く沈みます。これにより、ディープエリアやカバーの奥にいるバスにも効率的にアプローチできるのです。2つ目は「アクションのサポート」です。着底時には、ワームがブルンと震えて倒れ込む「倒れ込みアクション」が発生し、バスに強いアピールをします。
使い方としては、ワームの先端にネイルシンカーをまっすぐ挿し込むことが基本です。挿し込みが曲がってしまうと、フォール中にワームがスライドしてしまい、自然な動きが損なわれるため注意が必要です。
また、ネイルシンカーには「重量の違い」があります。例えば、0.9g〜1.8gの軽量タイプはシャローエリアやスローに探りたい場合に適しています。一方で、3g以上の重いタイプはディープエリアや流れのある場所で使うと効果的です。
ネイルシンカーは、シンプルなパーツでありながらワームの動きやフォールスピードを大きく左右します。適切な重さと挿し方を意識することで、ネコリグの性能を最大限に引き出すことができ、釣果アップにつながるでしょう。
ワッキーリグネコリグ違い|釣果アップの使い分け
- 釣果を上げるための使い分けポイント
- ワームの違いと適切な選び方
- 作り方のコツとアイテムまとめ
釣果を上げるための使い分けポイント
釣果を上げるためには、ネコリグとワッキーリグの特性を理解し、状況に応じて使い分けることが大切です。使いどころのポイントは「水深」「バスの居場所」「カバーの有無」の3つが主な判断基準になります。
まず、水深によって使い分けるのが基本です。ネコリグはフォールスピードが速いため、5m以上のディープエリアや流れのある場所でも狙ったポイントに素早く到達させることができます。一方、ワッキーリグはフォールスピードがゆっくりなので、シャローエリアや中層に浮いたバスをじっくり誘うのに適しています。
次に、バスの居場所による使い分けです。ネコリグはボトムでのアクションに優れているため、岩場や水中の障害物(オダ)周辺にいるバスを狙うのに効果的です。一方、ワッキーリグはフォール中のアクションが強みなので、バスが中層に浮いている場合や桟橋下、オーバーハングの影などに潜むバスを誘う際に役立ちます。
さらに、カバーの有無も重要です。カバーが濃い場所では、スナッグレス効果の高いネコリグが有利です。ワームの先端にシンカーを挿し、フックを縦刺しにすることで根掛かりを軽減できます。一方で、オープンエリアではワッキーリグのナチュラルなアクションが活きるため、無理にカバーを狙わず広範囲を探ることが可能です。
このように、状況に合わせてネコリグとワッキーリグを使い分けることで、効率的にバスにアプローチできるようになります。使いどころを見極めることが、釣果アップのカギです。
ワームの違いと適切な選び方
ネコリグとワッキーリグで使用するワームは、一見同じストレートワームに見えますが、素材や形状によって適性が異なります。それぞれの特性を理解し、適切なワームを選ぶことで、リグの動きが最大限に活かされます。
まず、ネコリグに適したワームは、塩が少なく、適度な硬さのある「プルプルとした素材」のものです。このタイプは、ロッドアクションに対するレスポンスが良く、着底時にブルッとした倒れ込みアクションをしっかりと出せます。例えば、DSTYLEの「トルキーストレート」のように細身でクビレのある形状は、フォール時に水を動かしすぎず、ナチュラルにバスを誘うことができます。
一方、ワッキーリグには、塩が多く含まれた「ボヨボヨと柔らかい素材」のワームが適しています。こうしたワームは、わずかな水流やロッドアクションでクネクネと自然な動きを生み出し、フォール中にも強いアピール力を発揮します。特に、ゲーリーヤマモトの「カットテール」やNOIKEの「スマイルワーム」のように、形状がシンプルなものは安定して動きます。
また、ワームの形状も使い分けのポイントです。ネコリグではクビレのある形状がアクションの幅を広げ、リアルな動きを演出します。一方、ワッキーリグでは真っ直ぐな形状が重心を安定させ、フォール中に自然な揺れを生み出します。
このように、素材や形状に合わせたワーム選びを意識することで、それぞれのリグの性能を引き出せます。状況に応じて適切なワームを使い分けることが、バス釣りでの釣果を伸ばすポイントです。
作り方のコツとアイテムまとめ
ネコリグやワッキーリグを正しく作るには、いくつかのコツと必要なアイテムを理解することが重要です。適切なセッティングをすることで、リグの動きや性能を最大限に引き出せます。
ネコリグの作り方のコツ
ネコリグはワームの先端にネイルシンカーを挿し、フックを刺してセットするリグです。
- ネイルシンカーをまっすぐ挿す:ワームの頭にシンカーを真っ直ぐ挿すことが基本です。曲がってしまうと、フォール時にワームがスライドして自然なアクションが出ません。事前に爪楊枝などでガイド穴を開けると、簡単にシンカーを挿し込めます。
- フックの刺し方:フックはワームに対して「縦刺し」と「横刺し」の2種類があります。カバーを回避しやすい縦刺しは、障害物の多いエリアに最適です。一方、アクションを重視する場合は横刺しにすると、フォールやシェイク時の動きが自然になります。
ワッキーリグの作り方のコツ
ワッキーリグでは、ワームの中央付近にフックを横刺しするのが特徴です。
- フックの位置を正確に決める:ワームの重心を意識して、中心にフックを刺すことがポイントです。バランスが取れていないと、水平フォールが崩れてしまいます。
- ワームプロテクトチューブの使用:チューブをワームに装着すると、キャスト時やアクション中にワームが切れにくくなります。これによりワームの寿命が延び、コストの節約にもつながります。
必要なアイテム一覧
リグを作る際に必要なアイテムは以下の通りです:
- ストレートワーム
- ネコリグには適度な硬さの「プルプル系ワーム」
- ワッキーリグには柔らかい「ボヨボヨ系ワーム」
例:トルキーストレート(DSTYLE)、カットテール(ゲーリーヤマモト)
- フック
- ネコリグ:マス針タイプ(ガード付きが理想)
- ワッキーリグ:ショートシャンクのワッキー専用フック
例:FINA フィネスワッキーガード、ハヤブサ パワーワッキー
- ネイルシンカー
- ワームに挿し込むための細長いシンカー。重さは0.9g~3gを使い分けます。
例:ダイワ バザーズネイルシンカー
- ワームに挿し込むための細長いシンカー。重さは0.9g~3gを使い分けます。
- ワームプロテクトチューブ
- ワッキーリグ用の消耗を抑えるアイテム。
例:G7 ワームプロテクトチューブ
- ワッキーリグ用の消耗を抑えるアイテム。
- プライヤーや爪楊枝
- ネイルシンカーを挿しやすくするために使います。ワームのセッティングがスムーズになります。
これらのアイテムを揃え、作り方のポイントを押さえることで、ネコリグとワッキーリグの動きをしっかり引き出せます。正確にリグを作ることで、バスの反応も格段に向上するでしょう。
ワッキーリグネコリグ違いのまとめポイント
- ワッキーリグはワームの中央にフックを横刺しするリグ
- ネコリグはワームの先端にネイルシンカーを挿して使うリグ
- ワッキーリグの名前は「風変わりな動き」が由来
- ネコリグの名前は「根こそぎ釣れる」ことが由来
- ワッキーリグは水平フォールで自然な動きが特徴
- ネコリグは垂直にフォールし、倒れ込みアクションが強み
- スナッグレスネコリグはカバーを回避しやすい
- ヘビーネコリグは重いシンカーで深場や流れのある場所に強い
- ネコリグのフックはカバー対応で縦刺しが効果的
- ワッキーリグのフックはワームの動きを邪魔しないものが理想
- ネイルシンカーはフォールスピードとアクションを調整する
- ワッキーリグは中層やシャローエリアでバスを誘う
- ネコリグはボトム中心の攻略に適している
- ワームの素材や形状で動きに違いが出る
- 適切なフックやチューブを使用することで効果が最大化される
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